
ネタキャラと化して笑いの渦を巻き起こし、カルト的人気をほこっている男がいる。
それがドラゴンボールで有名なヤムチャだ。
本記事は屈指のネタキャラ・ヤムチャに関するものである。
★かませ犬的存在
このヤムチャというキャラはあらゆるバトルシーンで負け続け、かませ犬の地位を不動のものとした。
ヤムチャが勝ったのは天下一武道会の予選の相手と透明人間・すけさんだけであった。
それ以外は天津飯やミイラ君に完膚なきまでに叩きのめされ、栽培マンの自爆で命を落とす羽目に陥った。
なかでも最悪なのは人造人間19号と20号に無警戒で話しかけ、死にかけたことではないだろうか。
これはその2人を倒すために探し出す最中に、通行人に聞き込みをしようとしたものの、あろうことか本人達に話しかけてしまい、不意を突かれて致命傷を負ったというもので、武道家として生きる者にあるまじき失態である。
このように、戦いの場に向かう時に気を緩めているのは、相手を侮っている証拠であり、こういう悪癖が負けてばかりいる原因なのだ。
この点について以下で述べることにする。
↓敵を侮り、なめているからこうなるのだ。

★敵を侮る癖がある
ヤムチャといえば強者にむかって大口を叩いたり、相手を軽視して逆襲されることで知られている。
全ての敗戦はここに原因があるのだが、そうであるにもかかわらず、それを学ぼうとせず、同じ失敗を繰り返して致命傷を負っている。
この悪癖は全く改められることがなく、味方の足を引っ張り続けた。
以下に大口と油断による敗戦の歴史を提示したいと思う。
★ヤムチャ敗北史
ヤムチャが負けた戦いを全部紹介する。
ここまでひどいと初期の頃から見切りをつけられていたとしか思えない。
鳥山先生も酷なことをしたものだ。
その①悟空に負けた
初登場時に悟空と戦い、苦戦させたことにより、強者のイメージがあったものの、相手が主人公であるため、散々な目に遭わされた。
悟空をただの子供と侮ったのが痛手を負った原因となり、前歯を折られてイケメンが台無しになったというのが無様であった。
その②ジャッキーチュン(亀仙人)に敗北
天下一武道会の予選を突破し、本選まで勝ち抜いたものの、対戦相手のジャッキーチュンは武天老師といわれた亀仙人が変装したものである。
ヤムチャが勝てるわけがない。
年寄りだと思って油断したのが仇となり、攻撃を一度も命中させられずに負けてしまった。

その③ミイラ君に敗れる
占いババの館で5人の戦士と戦う時までヤムチャの戦闘シーンがなかったため、久々の戦いとなるわけだが、二人目の戦士である透明人間・すけさんにこそ勝ったものの、三番手のミイラ君には手も足も出ずに敗れてしまった。
この時も見た目で相手を「パワーだけでスピードは遅いタイプ」と決めつけており、相手の方が素早いことによって意表を突かれ、何もできずに負けてしまった。

その④天津飯に惜敗
新しい必殺技の新・狼牙風風拳とかめはめ波を体得したが、全く通じず、足の骨を折られてしまう。
いい勝負をしていただけに残念な結果だったが、試合前に↓このような挑発をしていたため、これまでと同じ原因で散々な目に遭ってしまったのだ。

その⑤シェン(神様)に完敗
相手の動作が鈍く、逃げ回っていることから弱いと決めつけて油断してしまい、反撃で手ひどい目に遭わせられた。
その際に、見た目で判断したのを指摘され、侮るのはよくないと教えられるが、それが己の欠点であることに全く気付かなかった。
相手は神様が人間に憑依した存在であるため、ヤムチャとは格が違う。
新たな必殺技・操気弾で一矢報いたが、圧倒的な強さで逆襲され、敗北を喫した。

その⑥栽培マンに逆転負け
あの伝説の戦いである。
「ここらで、おあそびはいい加減にしろってところを見せてやりたい」などと言っておきながら、自爆攻撃に巻き込まれて命を落としてしまった。
かめはめ波が命中した際に、とどめを刺したと思い込み、警戒心を解いてしまったのが敗因であった。
その⑦人造人間19号・20号に大敗
これは上記で述べたように、敵であることにすら気付かずにやられているため、論外である。
その➇セルジュニアに惨敗
ヤムチャ最後の戦闘シーン。
一方的に痛めつけられてあっという間にダウンしている。
超サイヤ人ですら、てこずる相手にヤムチャが勝てる確率はゼロである。
その後、ヤムチャは武道家を引退し、二度と戦うことはなかった。
といっても、それでも一般人より強いのはたしかだろう。
最前線で戦えないとはいえ、己の限界を追及することくらいはやってもよさそうだったと思われる。
★戦歴総評
こうして網羅してみるとひどい有様だ。
漫画史上最もひどい負け犬扱いといえる。
ヤムチャはやられ方も哀れであり、格下の栽培マンに殺されるのはあまりにもひどすぎる(実力では圧倒的に勝っていたものの、相手が倒れた時に勝利したと勘違いして自爆に巻き込まれた)。
この場合、こうしなければ栽培マンの恐怖が読者に伝わらないという制作上の都合があるわけだが、それでもこれはあんまりだと思う。
ここまでひどいといじめの域に達しており、ヤムチャには人権がないも同然になってしまう。
それにしても、前述の油断があるとはいえ、なぜこんなにも哀れなのか?
そのことについてこの続きで述べることにする。

★敗戦ばかりの理由
ヤムチャは運が悪い。
これが哀れな負け方ばかりする根本的要因である。
ヤムチャの実力はそれなりのレベルで、地球人では5本の指に入る使い手である(残りの4人はウーブ、クリリン、天津飯、餃子とする。人造人間17号、18号は改造されていて純粋な人間ではないので除外した。また天津飯に関しては宇宙人ではないかという説が存在するようだが、原作にそのようなものはなかったので、地球人として扱うことにする)。
というのは、亀仙流と神様の修行、界王星での修行を乗り越えているため、才能はかなりのものであるはずだからだ。
ところが、それでも不運は解決できなかった。
無論、こればかりはどうすることもできない。
さらにヤムチャは山賊をやめて西の都で暮らすようになってから、都会の誘惑に勝てなかったためか、腕前を磨きたいという思いよりも遊びたいという気持ちの方が強くなってしまっていると思われる。
武道家の志が弱いといえよう。
これでは負けてばかりなのも当然である。
日頃から鍛錬することに関心を持たない者が実戦の場に現れても活躍できるはずがないのだ。
このように運の悪さと怠け癖が油断に拍車をかけ、ひどすぎる負け方ばかりする羽目に陥るのだ。
★終わりに
ヤムチャは戦う度に「駄目だ、こいつは」と思われてきたが、これがあるから愛されるのだ。
ドラゴンボールの人気は不滅であり、ヤムチャネタも不滅である。
漫画界随一のかませ犬・ヤムチャは今日もどこかでネタにされているにちがいない。
![]() | 【中古】フィギュア ヤムチャ(繰気弾ver.) 「一番くじ ドラゴンボール EX 地球を守る戦士たち」 MASTERLISE D賞 フィギュア【タイムセール】 価格:6,270円 |

閑話休題。ドラゴンボール関連でピッコロに関する記事はこちらをクリック。