
古典の授業が死ぬほど退屈すぎるという人や担当教師が何を言っているのかが全く分からないという人に朗報!!
本記事で誰もが理解できるように分かりやすい解説を行っているので、試験対策も兼ねて最後まで読んでもらえれば幸いに思う。
今回、題材として取り上げるのは「衣食足りて礼節を知る」という有名な言葉である。
★言葉の意味
生活にゆとりができれば、おのずと道徳意識が高まるという意味。
貧すれば鈍するの正反対の言葉。
★元ネタ
斉の宰相・管仲の言葉が元になっており、「管子」牧民篇には「倉廩実つれば礼節を知り、衣食足れば栄辱を知る」と記されている。
この対句の下半分と上半分を取ったのである。
★管仲の生き様
管仲は孔子が生まれる90年前に死んでおり、諸子百家の大先輩となる人物である。
自ら宰相となり、政権を手にしたことで知られている。
どんな人物だったのかを以下に掲載する。
具体的な政策
管仲の政策は経済のエキスパートといえるもので、農業の保護奨励、塩・鉄・金、その他重要物資の生産管理、均衡財政、流通、物価の調整、税理及び兵賦整備などを行った。
また、士農工商の市民分業低許論に基づく合理的法正を確立して内政の充実を図るとともに、対外的にも的確な政策を実施し、ついに斉の桓公を覇者として天下の支配者たらしめた。
主張の内容
日々の暮らしに事欠く物に礼儀を説いても何の意味もなく、それよりも君主が財政上の無理をしないことによって、民生を安定させることが先決であり、こうすることで人民は礼・義・廉・恥を守るようになり、君主の威令が国家の隅々にまで行き渡る。
経済の重要性に比べたら、刑罰など二義的な問題にすぎず、まずは民生を安定させ、道徳意識を高めることが国家存立の基礎である。
★終わりに
文系科目が苦手な人や古典の授業で居眠りしている人も、これなら深く理解出来たであろう。
古典は人としての生き方を説く学問であるため、受験よりも大切である。
さあ、今日から古典を学ぼうではないか。

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