
「もう今日で辞めたい!!」と思う瞬間は誰にでもある。
人間関係のストレス、体調不良、学業との両立困難、あるいは職場環境のブラックさ・・・。
理由は様々だが、アルバイトを即日で辞めるには法律や契約、そして人間関係の観点から注意すべき点がいくつもある。
ここでは、即日退職を考えている人が気を付けるべきポイントを体系的に解説する。
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目次
★法律上のルール
労働契約法第16条では、原則として退職は「2週間前に申し出る」と定められている。
即日退職は「やむを得ない事由」がある場合を除き、法律違反になるおそれがある。
雇用主から損害賠償を請求されるリスクは低いものの、理論上はゼロではないのだ。
★契約内容の確認
雇用契約書には「退職は◯週間前に申し出ること」と記載されているケースが多い。
契約違反になると、トラブルに発展することがある。
特に短期バイトや派遣バイトでは、契約期間が定められている場合があるため要注意。

★辞める理由の伝え方
「体調不良」「家庭の事情」「学業との両立困難」など、正当性のある理由を伝えることが重要だ。
感情的に「もう無理です!」と伝えると、不要な摩擦を生むおそれがある。
誠意を持って説明すれば、即日退職でも理解を得られるケースが存在している。
★職場への影響
即日退職はシフトや業務に穴を開けるため、同僚や店長に負担がかかり、今後の人間関係や評判に悪影響を及ぼすおそれがある。
特に学生バイトや地域密着型の職場では「噂」が広がりやすく、次の仕事探しに影響することも考えられる。

★即日退職が認められるケース
アルバイトや正社員を問わず、原則として退職は「2週間前に申し出る」必要がある。
しかし、例外的に即日退職が認められるケースが存在している。
これは法律上「やむを得ない事由」がある場合に該当する。
健康上の理由
心身の不調(うつ病、過労、持病の悪化など)で働き続けることが困難な場合。
医師の診断書があると、即日退職の正当性が認められやすい。
違法な労働環境
給与の未払い、最低賃金以下の支払い。
過度な長時間労働や休憩時間の未付与。
労働基準法違反が常態化している職場。
違法状態が続いている場合、労働者は即時に契約解除できる権利を持つ。
ハラスメント被害
上司や同僚からのパワハラ・セクハラ・モラハラ。
精神的・身体的に安全に働けない状況。
安全配慮義務違反にあたり、即日退職が認められるリスクが高い。
安全に働けない状況
危険な作業を強要される。
適切な安全対策が取られていない。
労災リスクが高い環境。
家庭の事情
家族の介護や急な転居など、どうしても勤務継続が不可能な場合。
特に学生や主婦層のアルバイトでは「家庭の事情」が認められるケースがある。
反社会的勢力との関与が判明した場合
勤務先が反社会的勢力と関わっていることが判明した場合。
社会的信用を守るため、即日退職が正当化される。

★即日退職を円滑に進めるステップ
アルバイトや正社員を問わず、原則は「退職は2週間前に申し出る」ことが法律上のルールだ。
しかし、やむを得ない事情で即日退職を選ぶ場合、トラブルを最小限に抑えるためのステップを踏むことが重要である。
以下に、円滑に進めるための具体的な流れを整理した。
契約内容を確認する
雇用契約書や就業規則に「退職は◯週間前に申し出る」と記載されていないか確認。
契約期間が定められている場合は、即日退職が難しいケースもある。
退職理由を整理する
「体調不良」「学業との両立困難」「家庭の事情」など、正当性のある理由を簡潔にまとめる。
感情的な言葉ではなく、冷静で誠意ある説明を心がける。
店長・責任者に直接伝える
まずは口頭で退職意思を伝える。
即日退職の場合は「やむを得ない事情」であることを強調する。
可能なら、業務の引き継ぎやシフト調整に最低限協力する姿勢を示す。
書面やメールで記録を残す
退職届や退職願を提出し、証拠を残す。
即日退職の場合は「本日付で退職させていただきます」と明記。
メールでも構わないが、必ず日時と理由を記録に残すことが重要。
給与・社会保険の確認
最終給与の支払い日を確認。
雇用保険や社会保険の手続きが必要な場合は、退職後の流れを把握しておく。
未払い賃金がある場合は、労働基準監督署に相談できる。
今後のキャリアへの配慮
即日退職は「逃げ」ではなく「自分を守る選択」である場合もある。
ただし繰り返すと「すぐ辞める人」という印象がつき、次の採用に不利になる。
面接で説明する際は「やむを得ない事情で即日退職した」と誠実に伝える。

★終わりに
アルバイトを即日で辞めたいと思うことは、決して珍しいことではない。
人間関係のストレスや体調不良、学業との両立の難しさなど、理由は人それぞれだ。
しかし、感情のままに行動してしまうと、法律や契約、人間関係、さらには今後のキャリアにまで大きな影響を及ぼすおそれがある。
即日退職を選ぶ際には、まず契約内容を確認し、正当な理由を整理したうえで誠意を持って伝えることが大切だ。
さらに、退職の意思を記録に残し、給与や社会保険の手続きについても確認しておくことで、トラブルを最小限に抑えることができる。
退職は「逃げ」ではなく、自分を守るための選択肢。
大切なのは、働く環境を見極め、自分の価値観に合った職場を選び、健全なキャリアを築いていくことである。
今回の内容が、安心して次のステージへ進むための一歩を踏み出すきっかけになれば幸いに思う。
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