
「休みが少ないけど、みんな我慢してるし・・・」
そんなふうに思って働き続けていないだろうか?
年間休日が少ない会社には、明確な特徴と深刻なリスクが潜んでいる。
本記事は、年間休日が少ない職場の実態と退職を検討すべき理由を解説したものである。
休みが少なすぎて辛い人は、ぜひ最後まで読んでほしい。
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目次
★年間休日が少ない会社の特徴
年間休日が少ない会社には、常に人が足りないことや業界の特性、ビジネスモデルといった共通する特徴が見られる。
以下に年間休日が少ない会社の特徴を掲載する。
慢性的な人手不足
従業員が少ない、あるいは離職率が高いため、一人あたりの業務量が増加し、休日を確保できない状況に陥りがちになっている。
特定の業界や職種に集中するというブラック傾向
宿泊業、飲食サービス業、医療、福祉、運輸業など、顧客の需要や社会インフラを支える性質上、土日祝日や長期休暇が取りにくい業界に多い。
業務の属人化が進んでいる
特定の従業員しか担当できない業務が多く、その従業員が休むと仕事が回らないため、休日出勤が常態化する傾向がある。
非常にアナログな社風で業務効率化が進んでおらず、非効率な業務プロセスや紙ベースの作業が多いため、結果的に労働時間が長くなるのだ。
経営方針に課題がある
従業員の健康やワークライフバランスを軽視する企業文化が根付いている。
経営陣が働く人を物だと思っているのだ。
有給休暇を取得しにくい雰囲気
年間休日が少ないだけでなく、有給休暇も自由に取得できない職場は、さらに従業員の休息時間を根こそぎ奪い取る。
業務量が多く人手も足りないため、有給休暇の申請を拒否されたり、周囲に気を使って取得しづらい雰囲気がある。
長時間労働
残業や休日出勤で労働時間を補おうとするため、ブラック労働が常態化しやすい。
上記で述べた人手不足も影響し、それに伴って労働時間が長くなってしまうのだ。
経営陣の労働意識が低い
法律で定められた最低限の休日しか確保せず、従業員を奴隷扱いしてワークライフバランスを軽視する傾向が見られる。
年間休日105日以下が目安(法定最低ライン)
年間休日105日未満は、法定労働時間(週40時間)を守っていれば原則として違法ではない。
守れていない場合は法律違反となる。
105日未満で違法とならない具体的なケースとしては、所定労働時間が短く設定されている場合や、変形労働時間制や36協定の適用下にある場合などが挙げられる。
祝日出勤・休日出勤が常態化
祝日や休日の出勤が常態化している場合、まずその状況が労働基準法に違反していないかを確認することが重要である。
違法な働き方であるばかりか、従業員の心身の健康やモチベーションに悪影響を及ぼす問題がある。
有給休暇が取りづらい雰囲気
有給休暇が取りづらい雰囲気は、「上司や同僚が取らない」「休むと迷惑をかけると感じる」「人手不足で業務が回らない」といった理由で生じる。
「忙しいのが美徳」という価値観が根強い
「忙しいのが美徳」という価値観は、日本社会や一部の企業文化に深く根付いている考え方である。
日本人のサラリーマンによくありがちな常に働いていること=努力していること=価値がある人間という認識に基づいている。
人手不足で休めない構造的問題を抱えている
休めない会社では、社員の健康や生活よりも「稼働率」や「売上」が優先されがちだ。
単なる一時的な忙しさではなく、組織や業界全体に根深く存在する慢性的な課題である。

★年間休日が少ないことの危険性
年間休日が少ない会社には、従業員の健康やキャリア形成に悪影響を及ぼすさまざまな特徴と危険性があり、将来を見据えた退職を検討すべき理由となる。
年間休日が少ない会社で働き続けると、以下のような危険性に直面する。
心身の不調
十分な休息が取れず、心身に疲労が蓄積することで、ストレスや精神疾患、生活習慣病などのリスクが高まる。
睡眠不足・慢性疲労・メンタル不調の原因になり、長期的には生活習慣病やうつ病に疾患するおそれが生じる。
最悪の場合、過労死に至ることもある。
モチベーションの低下
仕事とプライベートのバランスが取れなくなり、仕事への意欲や集中力が低下する。
結果として、生産性の低下にもつながる。
スキルアップの機会損失
激務によって、自己学習や資格取得など、自身のスキルアップに時間を割くことが難しくなる。
そうであるにもかかわらず、業務の難易度は上がっていくので、詰み確定である。
ワークライフバランスの崩壊によるプライベートの犠牲
友人や家族との時間が減る。
よって、趣味や育児、介護など、プライベートの生活を充実させることが困難になる。
人間関係が希薄化し、人生の充実度が消滅してしまう。
法律違反のリスク
極端に年間休日が少ない場合、労働基準法で定められた最低限の休日(週に1日、または4週間に4日以上)を満たしていないと考えられる。
また、長時間労働が常態化することで、残業代の未払いなど違法な労働が行われている場合もある。
生産性の低下
疲れた状態では集中力も判断力も落ちる。
結果的に仕事の質も悪化し、人事評価も下がってしまう。
キャリアへの悪影響
仕事以外のインプットや自己啓発に時間を割けず、自身のキャリア形成が停滞する。
スキルアップの時間が取れず、将来の選択肢が狭まる。
転職活動すらできないほど忙しいケースもある。
ブラック企業体質
労働環境が劣悪で、コンプライアンス意識が低いブラック企業である確率が高い。
特に、年間休日が105日を下回る場合は、労働基準法に違反していることが多い。
モチベーションの低下と離職率の増加
働くことに対する満足度が著しく低下し、仕事へのモチベーションがなくなることで、結果的に離職率を上昇させる。

★退職を検討すべき理由
年間休日が少ない会社で働くことに限界を感じたら、退職を検討すべきだ。
主な理由は以下のとおり。
ワークライフバランスの改善
健全な働き方を取り戻し、家族や友人との時間、自己成長のための時間を確保するためだ。
年間休日120日以上の会社への転職を検討することで、より良い環境を目指せる。
仕事だけでなく、プライベートも充実させたいと考えるなら、年間休日が少ない会社は退職理由として十分な根拠となる。
健康とメンタルの維持
心身の健康は、仕事のパフォーマンスや人生の質に直結する。
無理な働き方を続けると健康を損ない、後悔することになりかねない。
キャリアの再構築
激務で疲弊した状態では、今後のキャリアを冷静に考えることは困難だ。
一度立ち止まり、本当にやりたい仕事や理想の働き方を見つめ直す機会になる。
より良い労働条件を求める
年間休日が少ない状況を放置する会社は、従業員の待遇を軽視している。
健全な経営を行っている会社に転職することで、適正な労働環境や評価を得られる。
健康を第一に考える
どんな仕事でも、心身の健康が最優先だ。
過酷な労働環境に耐え続ける必要はない。
労働環境の改善が見込めない
休日が少ない根本原因が経営層の考え方や非効率な業務プロセスにある場合、個人の努力で状況を変えることは困難だ。
キャリアの停滞
激務によってスキルアップの機会が失われる。
将来のキャリアパスが狭まることは大きな損失となる。
人生の時間を大切にする
仕事のためにプライベートを犠牲にする働き方は、後悔につながる。
定年退職してから、もっと遊びたかったと思っても遅いのだ。

★違法な労働から身を守る
年間休日が少ないことで、知らず知らずのうちに違法な労働慣行に巻き込まれているおそれがある。
自身を守るためにも、改善が見られない場合は退職を視野に入れるべきである。
もちろん、年間休日が少ないことは立派な退職理由として成立する。
厚生労働省の調査でも「労働時間・休日の不満」は退職理由の上位にランクインしているため、「甘え」ではなく、自分の人生を守るための合理的な判断となる。
休日が多い企業は、生産性・福利厚生・社員満足度が高い傾向にある。
年間休日が少ないと感じる場合は、まずは会社に相談したり、閑散期に休みを取得したりするなどの対策を試みつつ、改善が見られないようであれば転職も視野に入れることが重要だ。
★退職する前に確認すべきこと
退職する前に就業規則の確認し、実際の年間休日数や有給休暇の規定を調べておこう。
また、転職先の情報収集も欠かさず行い、次の職場が同じ失敗を繰り返さないよう、年間休日数だけでなく、残業時間、有給取得率なども事前に確認することが重要だ。

★退職を前向きに伝えるコツ
「休みが少ない」→「効率的に働ける環境で成長したい」と言い換える。
面接では「自己成長」「健康管理」「長期的なキャリア形成」を軸に話すと好印象。
★終わりに・・・休みは贅沢ではなく、必要な権利
年間休日が少ない会社で働き続けることは、心身の健康・人間関係・キャリアのすべてに悪影響を及ぼしてしまう。
「もっと休みたい」と感じたら、それは甘えではなく自然な感覚である。
人生を守るために、退職という選択肢を前向きに検討してみよう。
幸い、今の世には退職代行というものがあり、これに頼れば嫌な職場とも一瞬でおさらばできる。
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